『セッション』 あらすじと感想
みなさん、『セッション 』という映画は観たことありますか?
私が見たことのある映画の中でも、トップクラスに好きな映画の一つです。今回は、映画『セッション』を紹介します。
セッション
2014年公開の映画で、第87回アカデミー賞の3部門で受賞を果たしました。
監督は、『ラ・ラ・ランド』、『ファースト・マン』などで指揮を執った、デイミア
ン・チャゼル。
あらすじ
主人公・ニーマン(マイルズ・テラー)は、ドラマーで、名門音楽大学に入学する。そこで出会ったのは、超完璧の演奏を求める教授・フレッチャー(J・K・シモンズ)。
自分の持つバンドに完璧を求めるフレッチャーは、ある日、ほかのクラスで演奏していたニーマンをみて、自分のバンドの練習に来るよう、スカウトする。
学内でも名のあるフレッチャー教授に声をかけられたニーマンは、あこがれのバンドに入れたことに安堵する。
しかし、そこで待ち受けていたのは、フレッチャー教授による、狂気じみたスパルタレッスン。ニーマンはかなり罵倒されるが、フレッチャー教授に自分の演奏を認めてもらえるように、完璧を追い求めて、必死に食らいついていく。
感想
うろじいはこの映画が大好きです。この映画の好きな点は、主人公・ニーマンの圧倒的な芯の強さ。ほかの作品に出てくるどんな主人公よりも強い。芯がぶれないのです。
まず冒頭、学院内で一人で練習するニーマンの前に突然、学院最高の指導者であるフレッチャーが現れ、演奏の機会を得ます。絶好のアピールチャンスでしたが、フレッチャーのお眼鏡にはかなわず。この時のニーマンは正直、内気な青年に見えました。
その後、ニーマンはフレッチャーのバンドにスカウトされ、フレッチャーの指導を直々に受けることになりますが、フレッチャーのレッスンは、完璧を追求しすぎたとんでもないパワハラレッスンでした。大声で怒鳴りつけ、椅子を投げつけ、リズムをビンタで教える、度を越えた、まさに狂気のレッスン。
ニーマンは、泣いて逃げ出すと思ってました。しかし、その真逆。ニーマンは、フレッチャーに認められるため、手がボロボロになるほど練習を始めました。ニーマンのこと、なめてました。
フレッチャーのバンドのドラム奏者の中で、ニーマンの序列は2番手でしたが、ある演奏会で、少し卑怯かつラッキーな形で、ニーマンは主奏者になります。
学院最高のバンドの主奏者になったニーマンですが、フレッチャーはもう一人ドラム奏者を連れてきて、熾烈な主奏者争いが始まります。何とかして、主奏者としての地位を守りたいニーマンは、音楽以外何も考えず、ひたすら練習を続けます。
次の演奏会で主奏者を務めることになり、会場に向かうニーマンでしたが、トラブルにより、遅刻しそうになります。絶対に自分が演奏したいニーマンは、車をとばして会場に向かいますが、途中でトラックに衝突されます。
血だらけで大けがを負ったニーマンですが、それでも会場に向かいます。その執念にうろじいは心を打たれました。血だらけで会場に入り、スティックを持ち、演奏を始める姿は、まさに怪物。
完璧主義者・フレッチャーに「認めてもらう」が、「認めさせる」に変わっていき、ニーマン自身も完璧主義者になっていっている、フレッチャーに似てくる過程が最高に面白い!!
そして、最後の演奏シーン。このシーンは何回でも観てられます。フレッチャーにはめられたニーマンがやり返す。気持ち良すぎます。バンドの指揮を執るフレッチャーから、ドラムであるニーマンが指揮を奪ったように見えました。
してやられたフレッチャーですが、最後は心なしかうれしそうな表情を浮かべます。これは、ニーマンがフレッチャーの求めていたものに到達したということでしょう。
逃げずにフレッチャーに自分の演奏を認めさせたニーマンのとんでもないメンタルの強さ、芯の強さは化け物です。とにかく最後の9分間は圧巻です。
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